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3キャリア対応ゲームアプリシリーズ、「夢魔の天蓋」「夢幻狂詩ネクロノミコン」「夢幻舞葬モンストラバルツ」について考察やら妄想やら色々。
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「レイモンド様には、感謝して居るのです」
 パットは口を開いた。自らの人生を捩じ曲げてしまった男に、それでも感謝している。その感情は隆介には理解が出来なかった。が、目の前の少女はそう言うのだ。当たり前の様に。
「わたくしはレイモンド様を尊敬しております。そして、レイモンド様はわたくしを大事にして下さります。それだけで…」
「十分…なんだね」
「はい」
 頷いて、少女はまた手元の作業に意識を傾ける。
 尊敬されるというのはバウムには似合わない。隆介はそう思った。彼は知識や実力はともかく、他人に尊敬されるような人格の持ち主でない事は、実際に逢ってみてひしひしと感じた。同時に、本来魔術師になるのはこういう人種なのだろうとも。実に魔術師らしい魔術師。知的欲求と歪んだ願いを叶える為に魔術の道を歩む者。
 まるでメフィストフィレスと契約したファウストのような。
 それが本来の形と言うのなら。
 なら「彼」は。
 「彼」は何故に魔術師なのだろうか。
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